ご挨拶

人類にとって最も神秘的な精神の世界、
その疾患の病態の理解と治療に取り組む。

精神科科長
岩田 正明
Masaaki Iwata

この度、鳥取大学医学部精神科のホームページをリニューアル致しました。ご覧いただきありがとうございます。

精神科教室は、鳥取大学医学部の創始者でもある下田光造初代教授により開講されました。2020年には75周年を迎え、更なる歴史を刻んでいくべく、歩みつづけています。

精神の世界は今も昔もその奥深さから私たちを魅了し、当教室は様々な視点から精神疾患の病態の理解とその治療に取り組んできました。しかし、精神の領域はその根底をなす意識がどのように生じているのかさえ分からない、とても難しい分野です。

だからこそ、精神の世界は人類にとって最も神秘的であり、私たちにとって生涯に渡り携わっていく価値のある世界なのです。

たくさんの心 ~個性~があるからこそ、世界は豊かなものとして感じられる

人とは何かと考えたとき、それは細胞の集合体であり、さまざまな臓器から成り立っていることは間違いありませんが、自分が自分である所以を考えたとき、行き着くところは「心」です。

「心」は人それぞれであって然るべきで、たくさんの心~個性~があるからこそ世界は豊かなものとして感じられることでしょう。自分を磨き高めていくことで、世界はより良いものになっていくのだと思います。

しかしながら一方で、時として心は疲れたり、何らかの不調をきたすこともあります。私たち精神科は、心の問題で困っている人たちが再び社会に溶け込めるよう、そっとお手伝いしたいと考えています。

「心」の健康のために

鳥取大学精神科は、この75年間一貫して山陰両県をはじめとした地域の方々の心の健康のために医療を提供してきました。

また大学病院の使命として、新たな人材の育成、そして新しい治療法の開発につなげるべく研究にも取り組んできました。

この流れを引き継ぎ、私は2021年5月に第九代教授を拝命しました。

「人を育てる」ことをモットーとし、優秀な人材を育成することで、地域医療に貢献し、また精神疾患の新しい治療法を世界に届ける、このことを高い志を持って取り組みたいと考えています。

唯一無二でひときわ光り輝く精神の医学領域

教室の方針である「人を育てる」ためには、教室員の人的交流が非常に重要であると感じています。

積極的に国内・海外に派遣するなど、グローバルな視点で人材育成に取り組むことで、この鳥取大学医学部精神科を単なる地方の精神科にとどまることなく、世界に少なからず影響を与える可能性を秘めた、力強い教室に築き上げたいと考えています。

精神と心の領域に興味のある医学生の皆さんは、その夢を叶えるべく、鳥取大学精神科教室の門を叩いてみてください。

幅広い医学領域の中で、内科でもなく外科でもない、唯一無二でひときわ光り輝く精神の領域は、これからさらに重要な分野になると思います。その特別な使命を背負い、当教室を発展させていきたいと思います。

それでは精神科のホームページを是非ご覧ください。