せん妄に関する研究

せん妄とは身体的不調等によりに生じる意識障害を背景とした症候群で、睡眠障害、認知機能障害、幻覚、妄想、興奮などの症状を呈します。

せん妄とは身体的不調等によりに生じる意識障害を背景とした症候群で、睡眠障害、認知機能障害、幻覚、妄想、興奮などの症状を呈します。入院環境下においてしばしばせん妄を呈することがありますが、せん妄により、安静保持困難、点滴の自己抜去、酸素マスクなどの装着困難、転倒・転落など、入院治療に大きな影響を引き起こします。またせん妄により在院日数の延長、死亡率の上昇、先の認知機能障害のリスク上昇、といった予後にも重大な影響を与える可能性がります。そのため、せん妄を早期発見すること、および予防や早期の対処をすることは重要な課題であり、そのための研究を行う必要があります。

鳥取大学精神科では消化器外科で実施した漢方薬を用いた手術後のせん妄予防の研究を協働で行いました。また現在、ダイキン工業と共同で、せん妄の検出法および新たな予防法の開発を行っています。また、マウスから脳波データを取得し、Stanford大学のShinozakiらが開発したアルゴリズムで数値化することによるせん妄モデル動物の開発およびマウスのせん妄状態の評価系の確立に取り組んでおります。